アメリカのトランプ大統領は、紙ストローが「使い物にならない」として推進する政策をやめる大統領令に署名しました。さらに、輸入する全ての鉄鋼とアルミニウム製品に25%の追加関税を課すことも発表しました。

紙ストロー廃止 トランプ氏が大統領令「サメに影響はない」

就任から3週間。すでに50以上の大統領令に署名していますが、この日も…

トランプ大統領
「これから多くの重要な署名を行う。良い署名をね」

サインをこなしていくトランプ大統領。次に渡されたのは...

側近
「これは紙ストローに関する大統領令です」

トランプ大統領
「一番のトレンドだ。信じられるか?紙ストローは最近の“トレンド1位”」

連邦政府内で使用するストローを、紙製からプラスチック製に戻すという大統領令です。紙ストローへの移行は前のバイデン政権が推し進めてきた政策でしたが、トランプ氏は…

トランプ大統領
「(紙ストローは)使い物にならない。私も何度か使ったが壊れたり、破裂したり、熱いものを入れると数分、時に数秒しか持たない。ばかげた状況だ」

これに隣の側近は肩をふるわせ笑っています。

懸念される環境への影響については…

トランプ大統領
「プラスチックは海のエサを食いあさるサメに大きな影響をあたえるとは思えない」

この直後に更新されたトランプ氏のSNSには「我々はプラスチックストローに戻す」という言葉に、大好物のダイエットコーラの瓶にストローが挿してある写真が添えられていました。

“サメに影響はない”とするトランプ氏の主張にプラスチック汚染に詳しい専門家は…

東京農工大学 高田秀重 教授
「生物への影響がないということはちょっと信じられない発言。(ストローは)先が尖っているので硬いものを動物が間違って食べてしまうと消化器の中を傷つける問題がある」
「マイクロプラスチックになり、サメの体内に入り血管が詰まったり、障害が出てくることが懸念される。(大統領令は)プラスチック全般を擁護する第一歩か。怖いなと思う」

紙ストローか、プラスチックストローか。街の人は…

会社員(20代)
「紙ストローは長時間使うとふにゃふにゃになったり柔らかくなるので、プラスチックの方が好き」

会社員(30代)
「環境汚染からすると、プラスチックを削減したいのはわかるが、できればプラスチックストローに戻してほしい。やっぱりアメリカすごいな」

大学生(20代)
「アメリカは大量生産・大量消費のイメージ。そういう国こそ率先して環境に配慮してほしい」

会社員(30代)
「プラスチックがいい人と、紙がいい人で共存できたら今の時代的にはいいのかな」