罪名「ころころ変わるのは結構しんどい」 事故で家族3人亡くした女性

群馬県伊勢崎市で、飲酒運転のトラックが中央分離帯を乗り越え、対向車線を走っていた乗用車に衝突。2歳の塚越湊斗ちゃんと、父親の寛人さん(26)ら3人が命を落としました。
湊斗ちゃんの母親はいまも事故現場を訪れ、湊斗ちゃんが好きだったジュースを供えています。

湊斗ちゃんの母親
「『なんでこんなところで』っていう疑問がすごいので、こんな見通しの良いところだし。ここで命を落とすなんて考えもしなかっただろうなと思うし、本人たちも悔しいだろうなって思います」

トラック運転手の男は危険運転致死傷(最高刑20年)などの疑いで逮捕されましたが、その後、量刑の軽い「過失運転致死傷罪」(最高刑7年)で起訴されました。
湊斗ちゃんの母親
「ただただ、あり得ないっていう感情でいっぱいでした。なんでこの事故が過失になるのかが全く理解ができなかったので、なんで過失っていう言葉がついてるんだろう。よく分からなかったです」
その後、「危険運転致死傷罪」に変更され、事件は裁判員裁判で審理されることになりました。
罪名が次々と変わった要因は、危険運転致死傷罪の適用要件の曖昧さです。スピード運転については「制御が困難」かどうか、飲酒運転については「正常な運転が困難」かどうかが要件となっていて、具体的な数値基準がありません。
被告の厳罰を求める湊斗ちゃんの母親は、複雑な思いを抱いています。

湊斗ちゃんの母親
「結果がころころ変わるっていうのは、気持ちとしては結構しんどい面もあるので、危険運転のままいくのはすごいありがたいし、そこから過失に下がるっていうのはけっこう大きなダメージだと思うので、下がるとしても納得できる理由が欲しい」














