危険運転めぐる問題 各地で… 検察官「曖昧な部分を部分を立証するのが難しい」

危険運転をめぐる問題は各地で起きています。

大分市で時速194キロの車が対向車と衝突し、男性が死亡した事故でも、起訴時の「過失運転致死罪」から「危険運転致死罪」に変更されました。

一方、京都府亀岡市で無免許の少年(当時)が運転する車にはねられ、妊婦らあわせて10人が死傷した事故では、「危険運転致死傷罪」は適用されませんでした。

現場の検察官もこう嘆きます。

検察官
「危険運転で起訴しようとしても、『制御困難』や『正常な運転が困難』という曖昧な部分を立証するのが難しい

「適切に対処できていないのではないか」“危険運転罪”見直し議論スタート

その見直しのため、10日、新たな動きが…。

鈴木馨祐 法務大臣
「悪質な運転行為による死傷事犯に適切に対処できていないのではないか

鈴木法務大臣は「危険運転致死傷罪」の見直しに向けた検討を、法制審議会に諮問しました。

法制審では今後、「危険運転致死傷罪」の適用要件を明確にするため、アルコールの濃度や速度に「数値基準」を設けることなどが議論されることになります。

伊勢崎市の事故で2歳の湊斗ちゃんら家族3人を亡くした女性は、「数値基準」を設けることに期待と懸念を抱きます。

湊斗ちゃんの母親
危険運転の基準とかを見直してくれるのはとてもありがたいことなので、このまま良い方向に進めば良いなと思ってます。基準を設けるのは良いことだとは思うんですけど、基準に満たしてないから危険運転にならないっていう判断をされちゃうのは、遺族側からしたら『なんで』っていう感じにはなっちゃうと思う」