愛子さまは「全身が愛で出来ているような方」

愛子さまの目の前で上演された寸劇は、パリ万博から帰国した佐野常民が博愛社を創設するところ。起立したまま、自らの就職先である日本赤十字社の創設シーンをごらんになりました。
寸劇の中で、佐野は西洋には戦場で敵味方の別なく医療を行う赤十字社があることを伝え、「人間を救うのは人間だ」と訴えるシーンがあるのですが、実はこれは日本赤十字社のスローガン。

演じ終わると、愛子さまは笑いながら常民役の俳優に近づき、「佐野常民さま」と、呼びかけたといいます。そして、「“人間を救うのは人間だ”という(日赤の)キャッチフレーズをお芝居に取り入れてくださって、ありがとうございます」と声をかけました。

このとき案内をした山口祥義佐賀県知事によると、「初代の日本赤十字社社長とお話ししたので緊張しました…。日赤に入って最初にテストで(佐野常民の問題が)出たんです」と、愛子さまがユーモアのある説明をしてくれたそうです。確かに新入社員が初代の社長と話をしたら…緊張します。
一方、愛子さまの前で演じ、会話を交わした役者たちを番組で取材すると、「愛子さまはその場の空気を柔らかく温かく包んでくださるような、もうふわーっと周りが桜色に染まるような…。愛子さまのことをみんな好きになってしまうと思いました」と、感極まったように語っていました。

実は、愛子さまについて同じような思いを抱いたのが、「あしたのジョー」で有名な漫画家のちばてつやさん。ちばさんは2024年11月に皇居で開かれた茶会に招かれ、やはり初めて茶会に参加した愛子さまと話をしたのです。
「“締め切りに追われる漫画家のお仕事は、徹夜して大変なんでしょうね”とねぎらってくれて、もう全身が愛で出来ているような方ですよ。見ているだけで、心が温かくなります」と、番組の取材に答えています。

ちばさんと愛子さまの会話、さらに面白いところを放送で紹介しますので、ご期待ください。また「TBS皇室スペシャル番組」としてX(Twitter)も始めたので見てみてください。
執筆者:TBSテレビ「春の皇室スペシャル プリンセス愛子さま“初めてづくし”の1年」プロデューサー 堤 慶太