アメリカのトランプ政権が外国への援助を凍結させたことでミャンマー避難民を受け入れる病院が閉鎖された問題をめぐり、ロイター通信は、退院を余儀なくされたミャンマー人の患者が亡くなったと報じました。

アメリカ第一主義を掲げるトランプ大統領は先月、外国への人道支援といった対外援助を90日間、凍結すると発表しました。

ミャンマーからタイに逃れた避難民たちが暮らすキャンプでは、アメリカからの資金が止まった病院が閉鎖されました。

ロイター通信は7日、肺の病気を患い入院していた71歳の避難民の女性が、病院の閉鎖によりキャンプ内の自宅に移ることを余儀なくされ、退院した4日後に死亡したと報じました。

女性は入院中、酸素の供給を受けながら生活していましたが、退院後は必要な酸素が足りなくなり、亡くなったとしています。

トランプ政権の対応をめぐっては、現地の人道支援団体から「命を脅かす問題だ」と懸念が強まっていて、タイの保健当局は、閉鎖した病院の重症患者を別の病院に転院させるなど、対策に追われています。