第53回全日本実業団ハーフマラソンが9日、山口市の維新百年記念公園陸上競技場を発着点とする21.0975kmのコースで、2025海外ハーフマラソン派遣選考競技会を兼ねて行われる。女子では川村楓(27、岩谷産業)の2週連続ハーフマラソン出場が注目されている。
2日の丸亀国際ハーフマラソンでは1時間08分58秒と、自己記録を1分以上更新。長い距離の練習を苦手とするタイプだが、長い期間をかけてマラソンへの適性を確認してきた。3月前半に予定している自身2度目のマラソンでは、東京2025世界陸上標準記録突破を目標としている。
連戦への不安なく山口に
2週連続ハーフマラソン出場は初めてのことだが、川村楓に不安を感じている様子は見られなかった。
「疲労はそこまで感じていなくて、治療(体のメンテナンス)をしてもらったら、逆に良くなっている感じもあります。2週連続はやってみないとわかりませんが、今の状態だと意外に走れそうです」
 
しかし目標記録を質問されると「自己新の勢いでは走りたい」と、少しためらいがある様子だった。2週連続の負荷が大きいのは間違いない。川村のコメントにもあるように、結果は走ってみないと「わからない」というのが本当のところだろう。
そもそも、記録は1本目で狙う予定だった。
「丸亀では10km手前から苦しくて、15~20kmでペースが(16分37秒まで)落ちました。そこを(16分24秒だった)15kmまでと同じペースで押して行きたかったです。ぎりぎりで1時間9分を切ることができたのはよかったのですが、もう15秒速くゴールしたかったですね。ちょっと悔しさが残りました」
山口のコースは起伏も気象コンディションも違う。同じペースを簡単に再現できるわけではないが、川村は自己記録更新が可能なペースで進めるはずだ。川村は過去、22年のこの大会で1時間10分17秒と当時の自己記録で走っている。翌23年も1時間11分03秒で、記録は下がったが順位は8位から4位へと上昇した。
「良い感覚で走っている大会です。上位に入ったら海外レースに派遣されるのですが、23年は7月のゴールドコーストに派遣していただきました。今回も上位に入って海外に行きたいです」
 
2週連続でも川村のモチベーションは高い。
 
  
















