TBSテレビお昼の情報番組「ひるおび」でおなじみの気象予報士・森朗さんと、過去の天気から最新の天気予報まで天気に関するありとあらゆる情報をお届けする「お天気タイムマシン」。今回のテーマは「花粉」。花粉症っていつ頃から話題になりはじめたのでしょうか?(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)
今年は異例の花粉シーズン開始
2月3日の立春を過ぎて暦の上では春。春と言えば別れと出会いの季節…そして花粉の季節。
東京都内では先月8日からスギ花粉が飛び始めました。1985年の調査開始以来、最も早い飛散開始を確認しました。これまでに最も早かったのは2007年1月31日。例年は2月の前半が多く、昨年は2月9日でした。
気象予報士 森朗氏:
去年が暑かったので花粉の量が多い。そして今年、年初から暖かかったので早く飛んでいます。
花粉はどうやって観測するの?
東京都内ではダーラム法により、飛散花粉数の測定を行っています。ダーラム法とは「花粉捕集器を屋外に置いて、飛散花粉の数を数える方法」のこと。
12か所の観測地点にワセリンを塗ったスライドグラスを設置し、顕微鏡で花粉の種類と数を計測します。スライドグラスの1平方センチメートル内に、花粉が1個以上捕集される日が原則2日以上続いた最初の日が「飛散開始」となります。
「花粉に関する話題」が番組で取り上げられるようになったのはいつ頃から?
TBSの番組で取り上げられるようになったのは1980年代。鼻や口を押さえて雑木林の近くを歩く小学生の様子や最新の治療法などが取り上げられるようになってきました。気象予報士・森田正光さんも花粉の時期になると番組で「花粉症」を取り上げていました。
じつは昭和の時代、まだ花粉症の正体ははっきりしていませんでした。
たとえば1984年(昭和59年)東京・府中市の多摩川近くにある小・中学校で突然、児童、生徒たちが目のかゆみ、鼻水などの症状を訴えましたが、当初は光化学スモッグのアレルギーではないかと言われていたのです。
ところが、症状や周りの環境、当時の風の強さなどから実は近所に生えている雑草の花粉だということがわかりました。














