「高額療養費制度」とは医療費が高額になった場合、所得などに応じて負担上限額が決まり、患者の自己負担を抑えられる仕組みのこと。政府はこの制度を見直し、8月から負担上限額を段階的に引き上げる方針を示しました。しかし、これに対して異論も噴出しています。

 高額な医療の負担はどうあるべきなのでしょうか?日本福祉大学・二木立名誉教授などの見解を交えてお伝えします。

あなたの負担はどれくらい増える?

 年収などによって自己負担の上限額が変わる高額療養費制度。年収460万円の人の場合、上限額は1か月あたり約8万100円です。そのため、例えばケガや病気で1か月の医療費が100万円かかった場合、本来の窓口負担は3割の30万円ですが、高額療養費制度によって本人が負担するのは約8万100円となります。

 この制度を利用して年に一度でも受給したことがある人は70歳未満で400万人、70歳以上で850万人、合計で1000万人を超えています。

 では、上限額の見直しで自己負担額はどれくらい増えるのか?一例を紹介します。

 ▼年収260万円の場合…2万1600円増
 これまで:5万7600円程度
 2027年8月:7万9200円程度

 ▼年収460万円の場合…8100円増
 これまで:8万100円程度
 2027年8月:8万8200円程度

 ▼年収510万円の場合…3万3300円増
 これまで:8万100円程度
 2027年8月:11万3400円程度