休んでも疲れが取れない…。日本人の約8割が慢性的に疲労を感じているなか、「7つのタイプの休養」を組み合わせて、仕事の効率アップと健康につなげるには?また「疲労感」が取れても「疲労」が残るわけは?研究の専門家が解説します。
スイーツやドリンクで疲労感を「マスキング」せず、「攻めの休養」を
寝ることだけが休養ではない――。多くの人が“睡眠一本足打法”の落とし穴にはまっている、と疲労研究の第一人者である医学博士の片野秀樹さんは指摘します。

「適切な睡眠を一定時間取るのは大切です。ただ例えば1か月間寝てばかりだと、筋力が半分に落ちるので、ずっと寝ていることは決していいことではない。それ以外の休養もぜひ取っていただきたいです」
片野さんは、「疲労」と「疲労感」を混同していることも問題だとして、両者の違いを次のように説明します。「疲労は過度の肉体的・精神的活動で活動能力が低下している状態のことで、疲労感はその状態で感じる不快感のことです」
「私たち人間は脳が発達したので、疲労感だけを“マスキング”できるんです」そして、甘いものや栄養ドリンクの摂取などで疲労感をごまかして活動を続けると、疲労が蓄積し健康を損なう恐れがあると警告します。
では、どのように休養すればいいのでしょうか。片野さんは積極的に休みを取りに行く「攻めの休養」が重要だとして、3つのグループに大別できる7つの休養タイプを提唱しています。