「震度1でも倒れます」「怖くて嫌だ」
(解体業者)
「いつ倒れてもおかしくない。震度1でも倒れます。作業者も鉄パイプを持って中に入るのが、怖くて嫌だと」

今回の取り壊しにかかる費用は約200万円。行政代執行では、費用を一時的に立て替えるだけで、後から所有者に請求します。
しかし、過去3件は、いずれも所有者不在や高齢が理由で回収できておらず、その目処もたっていません。
名古屋市内には、こうした“危険な空き家”が約30軒あるということです。取り壊しの様子を見守る人の中には、町内会長の姿も…

(町内会長)
「悩みのタネの一つでした。子どもが中に入って、けがをすると困ると話題になっていた」
さらに、今回取り壊される空き家のすぐ隣の住宅も、人が住んでいない「空き家」であることが判明。地元ではこの数年、空き家が目立って増えているといいます。


(近隣住民)
「大家さんが近くにいない、全く手を付けていない空き家は困ります。何かあったりしても、誰もいないわけですから心配」
現在、名古屋市内で放置されている空き家は4万4600戸。15年前の4万100戸から4500戸も増加し、過去最多となりました。

もはや他人事ではない「空き家問題」。増え続けている背景には、2つの問題があると専門家は指摘します。まずは「少子高齢化」。