国内での日本酒の消費量は年々減少が続いています。
2023年の新潟県内酒蔵の日本酒の出荷量はおよそ3万2000キロリットルになるなど、10年間で3割ほど減りました。

長岡市の高橋酒造も、この厳しい現状によって事業継続が難しくなり、今回縁のあった青木さんにその経営を託しました。

現在、高橋酒造に勤めているのは社長を含めて4人。
全員が30代の移住者で、その背景も様々なのです。

営業やマーケティングを担当するのは、ドイツから移住した大手広告代理店出身の土居将之さん(31)。

「今まで日本酒を愛していただいた方々ももちろんですけど、日本酒に触れて来なかった方々に、国内外含めてどうやってコミュニケーションしていくのか、というところを、ひとつ考えていきたい…」

土居さんは、これまで高橋酒造が取り組んでこなかった海外輸出や外国人観光客を対象とした酒蔵見学を検討しています。

さらに酒米も自社栽培する予定で、青木さんの弟で三重県で農家をしていた魁人(かいと)さんが新潟県に移り住んで、この春から酒米を作ります。

高橋酒造 製造部 青木魁人さん(33)
「うちの姉の話をずっと聞いているうちに、お酒だけではなくて自社で原料から作るというところで、そういったところにワクワクして…」