◆進まない日本の無痛分娩 東京都の政策は?

 海外の先進国では無痛分娩は普通で、アメリカでは70%フランスでは90%程で無痛分娩が選択されていますが日本では少数派。大原医師によると、日本が低い理由は文化的背景、自然分娩へのこだわり、提供施設が少ないなどが挙げられます。

 また、高額な費用が原因で無痛分娩をあきらめる人もいるといいます。無痛分娩にかかる費用は普通分娩よりも10~15万円程高額になり、ほとんどの場合が全額自己負担です。

 東京都の小池知事は今年10月から都内在住の妊婦に対し、対象の医療機関での無痛分娩費用を最大10万円助成すると発表しました。さらに、安心して無痛分娩を行える環境を整えるため、医療従事者向けの研修を実施するといいます。

 背景には、海外では高い実施率であることに加え、都内に住む妊婦の6割以上が無痛分娩を希望しているというアンケート調査の結果があるといいます。小池知事は、無痛分娩は「社会的に後ろめたさを感じるという声も聞く。希望する人が安全に安心して受けられる状況を作っていく」としています。