今春の選抜高校野球大会出場が決まった兵庫県の東洋大姫路。世代屈指の右腕・阪下漣投手(新3年)と共に注目されるのが、左のエース・末永晄大投手(新3年)だ。武器は打者の手元で伸びるストレートと、切れ味鋭いスライダー。タイミングを外すチェンジアップも得意球の一つで、昨秋の明治神宮大会・準々決勝の二松学舎大付(東京)戦では6回7安打無失点の好投を見せ、ベスト4進出に貢献した。

最速142キロを計測する末永のストレートだが、もともとの中学時代は120キロにも達していなかった。東洋大姫路に入学後、初めて専門的なトレーニングに取り組み、日々地道な努力を続けた結果、球速は20キロ以上伸びた。

末永はこの冬、ストレートの更なる強化に取り組んでいる。
「ピッチングの基本はストレートだと思う。ストレートが強くなれば変化球の切れも出てくる。ウェイトトレーニングをしたり、メディシンボール投げで瞬発力を鍛えています」と話す。

そんな末永には、高校入学時から毎日欠かさず続けていることがある。野球部寮の食堂の掃除だ。本来は1年生の担当なのだが、末永は2年生になっても毎日朝晩、食後のテーブル拭きやモップ掛けを続けている。

「細かい所に気付けるように、そして気配りができるように。掃除をすることが習慣になっています」と、掃除を日ごろから大切にしている。