雑誌『薔薇族』の登場
まだ、同性愛は「病気」や「異常」だとされた1971年。長谷さんの心の支えとなる雑誌が登場します。日本初となるゲイの商業雑誌『薔薇族』です。当時の出版界では同性愛のジャンルはタブー視されていましたが、「同性愛者を明るいところへ」と高らかにうたいました。
長谷忠さん「ゲイ雑誌『薔薇族』が出てから、男同士が出会えることを知った。でも僕は内気やったから行動に移せなかった」
『薔薇族』が出版された頃、長谷さんは既に40歳を超えていました。それでも「薔薇族」には救われたと話す。
長谷忠さん「薔薇族を密かに読んでいた。本屋で売っているんやったら、これを読む人々も世の中にはおるんやなって思った。薔薇族があったのはありがたかった」