求められるのは司法的アプローチではなく福祉的アプローチ

そして最後に、弁護側は孤立死産問題について次のように訴えた。

グエット被告の弁護士「子供は女性一人で妊娠するのではありません。本件のような事案を逮捕、勾留、起訴し、有罪にするということになれば、孤立死産はすべて女性ひとりが罪と罰を負わなくてはならないという誤ったメッセージを社会に発信することになりかねません。」
「孤立出産という形で妊娠・出産に係る事柄にすべて一人で対処しなければならないとなればその疲労もより大きなものとなります。そして生まれてきた子供が死産であった場合にはその疲労に加えて絶望も加わることになります。そうした孤立出産をしたものの死産であった女性に対して、出産後にまず求められるのは、司法的アプローチではなく、何よりも肉体的精神的なケアといった福祉的アプローチです」

グエット被告「私は無罪です」

15日の法廷。グエット被告は、ベトナム語で「私は子の遺体を投棄していません。その考えは一切ありません。私は無罪です」と述べた。

はっきりとした口調だった。

孤立出産の末、罪に問われたグエット被告。判決は今年3月7日に言い渡される。