活断層があるなら確実に地震リスクがある
一見低く見える数値だが、もしこの手法が震災前にあったとすれば、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)発生確率は、0.02%~8%だったとされる。それでも起きるのが地震だ。
阪神・淡路大震災の前から、「六甲山断層」の存在は分かっていた。ただ、その地震の発生は目前なのか、数年先か、数十年先なのか、さらに先か―。「いつ」なのかが明確には分からないのは今も昔も同じだ。
確実に言えるのは、「活断層があるということは、確実に地震リスクが存在している」ということだ。阪神・淡路大震災の経験と教訓や反省を踏まえて提供されるようになった「リスク情報」。これらをどのように受け止めるのかは、最終的には私たち一人ひとりに託される。地震リスクは、いまも地下に潜んでいる。
◆取材・文 福本晋悟
MBS報道情報局 災害・気象担当デスク。「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」特別研究調査員。阪神・淡路大震災発生時は滋賀県在住の小学3年生。震災で両親を亡くし転校して来たクラスメイトと過ごした。