Q.冬に薄着で過ごせば逆にインフルエンザになりにくいと聞いた。実際娘も半袖で元気に過ごしているが本当なの?
【北村教授・大谷医師の答え】
適度に暖かい服装が望ましい。
恵俊彰:
冬でも半袖・半ズボンみたいな子っていますよね。
北村教授:
皮膚に「寒さが攻めてくるぞ」的な刺激が来ると、アドレナリンなどいわゆる戦うモードのホルモンが出るので体温が内部的に上がって免疫を上げるんですが、それは人によります。
7割、8割の方はごく普通に手足を出さずに暖かい恰好をする方がいいですね。
Q.感染した後、どうしたら完治までのスパンを短くできますか?
【大谷医師の答え】
発症後12時間後に検査。陽性であれば48時間以内に抗インフル薬を投薬。検査と投薬のタイミングが大事。
【北村教授の答え】
食べられるようであれば、いわゆるおかゆなどの“病人食”ではなく、食事を摂りしっかり休養することが大切。
大谷医師:
抗インフル薬を飲まなくても、若い方だったら数日間で治るんですけども、少しでも早くという点では使った方が楽になりますね。
ただ、5日間経っても熱が続く方がいらっしゃるんですよ。
65歳から79歳では肺炎を合併する方が2%、80歳以上ですと13%というデータがあります。今シーズンも50代男性で、5日間の抗ウイルス薬を飲んだ後でも熱がずっと続いてレントゲンを撮ると肺炎になっていた人がいます。
さらにはインフルエンザをきっかけにして咳喘息や喘息になってしまう方もいらっしゃいますから、咳が長引いた場合には、やはり医療機関にご相談いただいた方がよろしいかと思います。
恵俊彰:
抗ウイルス薬を飲んで、熱が下がらないから解熱剤も飲むのは大丈夫ですか?
大谷医師:
大丈夫です。ただ、抗ウイルス薬を飲んでも5日間も熱が続く場合は、インフルエンザだけでなく、他の病気を合併している可能性も考えていただいた方がよろしいです。
(ひるおび 2025年1月16日放送より)
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<プロフィール>
北村義浩氏
日本医科大学教授 専門は感染症学
国立感染症研究所、中国科学院などで研究に従事
大谷義夫氏
池袋大谷クリニック院長
肺炎・インフルエンザの診療経験が豊富