『シティーハンター』は世界にどう広がったか?
中山:つい最近の発表によると、Netflixは日本で登録している世帯が1000万世帯になりました。1世代あたり視聴人数は2人以上とか。僕も家族3~4人で見ているので、そう考えるとおそらく3000万から4000万人が視聴していると考えられます。
無料サービスの「TVer」のユーザー数が4000万とかなので、有料サービスのNetflixが無料ベースのサービスと同じくらいのインパクトを持ち始めたということですね。
野村:冬の時代がありつつも、コンテンツ投資が実って、今の地位が獲得できたということだと思います。近年だと2024年『シティーハンター』『地面師たち』『極悪女王』などの日本原作が、世界でも見られるようになってきたということですか。
中山:まだ海外での数字は公表してくれていないです。ただ、『シティーハンター』がどうやって海外で広がったかというデータを見せてもらったことがあります。まるで音楽が広がるように人気が波及していました。
まず日本で大きく再生数が上がります。そして、インドネシアなどで上がってきたなって思ったら、東アジアからだんだん東欧に広がって、ヨーロッパで流行って、ここからアメリカに行ったようです。流行が広がる順番が見えるような感覚でした。
ストリーミング世界において日本は『シティーハンター』などもともと漫画やアニメがあったから受け入れられやすかったと思います。だけど『地面師たち』や『今際の国のアリス』はそうではないのですごいですよね。