(3年・小倉香澄さん)
「汚れたら金ブラシで、汚れていなければ丸ブラシで(毛を)まっすぐきれいに。リラックスしている」


足腰を鍛えるため、しえなは毎日2時間、立ったままの姿勢を維持。きれいな立ち姿にするため、前足が少し開いた状態も覚えさせます。食べ過ぎたら運動で体形を調整します。

前足を少し開いた立ち方を覚えさせる


(矢野輝星さん)
「最初は自分の言うことを聞いてくれず、反抗的だった。毎日の調教やブラッシングかけをして、信頼関係を築けたのではないか」


大会では見た目も重要な評価ポイントです。角やひづめには、やすりをかけて椿油を塗り、シャンプーは毎日欠かしません。トタン屋根には黒い布を張り、紫外線から守ります。



毎日、手間暇をかけてしえなを世話する生徒たち。その原動力は…


(小倉香澄さん)「牛が好き。寄り添ってくる。慣れてない人にはしない」

大会当日、「引き手」を補助する3年生の小倉香澄さん。実家は生産農家です。その夢は。

(小倉香澄さん)「実家の後継者になること」

大会当日、取り組み発表のスライドをパソコンで操作するのは1年生の田實夢佳さん。

Q.しえなのどこが好き?


(田實夢佳さん)「顔が凛としていて、目もきれい。そこが良い」

(矢野輝星さん)


「少し臆病なところがあるが、人に慣れるとすごく甘える牛。触ったときに、ふわふわしているのが好き。いまは一番良い状態」

指導する太田教諭は、和牛オリンピックでの生徒たちの活躍が畜産業界をめざす若者たちの励みになればと願っています。


(太田裕士教諭)
「牛が選ばれたことも嬉しいが、生徒たちの向上した姿も嬉しかった。チーム鹿児島の一員として、日本一を目指して頑張りたい」


しえなと歩む青春。曽於高校の生徒らは日本一を目指し、決意を新たにしています。

(矢野輝星さん)
「まだ不安な点が多々あるので、そこを改善して挑みたい。目標は全共で1位をとること」


挑戦する大舞台はもうすぐです。

(MBCニューズナウ9月29日放送)

【記事リンク】10月8日、和牛能力共進会2日目に曽於高校としえなが出場した特別区の審査結果が発表され、日本一となる「1席」を獲得しました。