寝ぼけて出てくることもある
ー冬眠しているということでしょうか。
(大野さん)
「食べ物が少なく、乾燥する冬、こうしてじっと動かず、暖かい春を待っている…だけではありません」
「オカダンゴムシは少し暖かい日には寝ぼけて出てきて、少し体を動かします。体を動かすついでにそこにエサや水があればもくもくと食べます。夜中に小腹が空いてちょっと夜食を…というくらいの気分なのかもしれません」
「少し暖かい落ち葉の布団や、日が当たって少し暖かくなるような石の下で冬越ししているのはオカダンゴムシだけではなく、ほかの生き物もいます。少し暖かい日に目覚めたオカダンゴムシはこういった生き物を食べてしまうこともあります」
「暖かい時期にはオカダンゴムシを襲って食べてしまうクモやほかのいきものも寝ぼけて起きてエサにされてしまうことさえあります。おとなしいと思っていた隣で寝ていたオカダンゴムシが冬寒くて動けない間に襲い掛かってくることがあるわけです」
「こうしてお腹がふくれたオカダンゴムシはまた土の下にもぐって体を丸くして休みます。暖かい春が来るまでこうして時々眠っては、目を覚まして、また眠るという活動しながら」
「さて、こんな感じでオカダンゴムシは越冬しています。このダンゴムシの冬越しのメカニズムを逆手にとって考えると、春先に少しでも身の回りからダンゴムシを減らすにはどうしたらいいかが見えてきますね」