太陽光発電所からの銅線窃盗をはじめ、各地で金属窃盗が急増していることを受け、警察庁の有識者検討会はきょう、最終報告書をまとめました。
警察庁はこの報告書を踏まえ、金属盗対策の新たな法案をできるだけ早く国会に提出する方針です。
警察庁によりますと、太陽光発電所の銅線など、金属ケーブル窃盗事件の認知件数は統計を開始した2020年から年々増加し、去年1年間で全国で2万件を超える見込みです。
2023年の被害総額は130億円に上り、認知件数は2020年のおよそ3倍でした。
材質別にみると、電気自動車や再生エネルギーの普及で世界的に需要が高まり、高騰している銅の被害がおよそ7割を占めるということです。
被害は北関東を中心に広がっていて、茨城県が最も多くおよそ3000件、次いで千葉県や栃木県、群馬県、埼玉県でも1000件を超えています。
去年7月には、群馬県渋川市の養鶏場から銅線およそ170メートルが盗まれる事件が発生し、カンボジア国籍の男2人が逮捕されました。警察によりますと、銅線が切られて停電したことで養鶏場内の空調が止まり、飼育されていたニワトリ十数万羽が死ぬ被害が出たということです。
こうした被害の急増を受け、警察庁は去年9月に「金属盗対策に関する検討会」を設置し、きょう最終報告書をまとめました。
報告書によりますと、被害の多くを占める銅から規制するべきだとし、今後、別の金属の盗難被害が増加した場合は規制対象に追加することも検討するとしています。
また、金属くずの買い取り業者や金属窃盗に使われる犯行用具などを規制した上で、被害に遭うおそれの大きい事業者への防犯情報の周知を徹底するべきだとしています。
金属くずの買い取り業者の規制については、届出制にして実態把握をしたうえで、▼金属ケーブルを持ち込んできた客に対する本人確認の義務付けや、▼盗品の疑いがある場合の警察への申告の義務付けを検討。
また、犯行用具については、ピッキング防止法におけるドライバーやバールと同様に、▼金属ケーブルを切断する目的でケーブルカッターやボルトクリッパーなどの工具を外から見えないように隠して所持した場合の規制のあり方も検討するとしています。
警察庁は、この報告書を踏まえ、金属窃盗対策の新たな法案をできるだけ早く国会に提出する方針です。
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