アルツハイマー病治療において より患者に即した治療が可能に
金沢大学脳神経内科学・小野賢二郎教授「特筆すべきは、早期アルツハイマー病の段階で、髄液中で人の検体でプロトフィブリルの濃度が上昇していることを示したというところですね」
プロトフィブリルを脳脊髄液から検出できた例はこれまでになく、人工的な環境で研究が進められていたため、画期的な研究結果としてアメリカの医学誌のオンライン版にも掲載されました。
金沢大学脳神経内科学・小野賢二郎教授「この測定方法を臨床実用化するためには少しハードルがあるんですが、今後レカネマブの治療前後で測定して治療前後の効果を見る。さらにはよりレカネマブが、どういった患者さんに適しているか、こういったところも明らかにすることによって、アルツハイマー病も様々な方がおられるので、よりその患者さんに即した治療が実践できる可能性が出てくるということです」
アルツハイマー病の治療薬では、2023年から使用が始まったレカネマブのほか、新たな治療薬「ドナネマブ」の使用も2024年から始まっていて、患者の状態に応じた使い分けができることが期待されています。