記憶や思考能力がゆっくりと失われる認知症の1つ、アルツハイマー病の新たな治療薬「レカネマブ」は、製薬大手のエーザイなどが開発し、2023年に認可されました。
レカネマブがどのように病気の進行を抑えるのか、金沢大学の研究チームが世界で初めて、その仕組みを解明しました。

金沢大学の小野賢二郎教授の研究チームと製薬大手のエーザイは、レカネマブがアルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβ(ベータ)にどのように作用しているか研究していました。
アミロイドβは、脳内で変化しながら最終段階前の「プロトフィブリル」という段階で神経細胞に悪影響を与えているとされています。

研究にはアルツハイマー病の患者の脳や脊髄の周りを流れる脳脊髄液を採取し、軽度認知障害や軽度の認知症でプロトフィブリルが現れていることが分かりました。