本格的に動き出した2025年。長野県の阿部知事は今年の県政の大きなテーマに「人口減少対策」を掲げています。その思いを聞きました。
長野県のリーダーとなって15回目の新年を迎えた阿部知事。
今年のキーワードを挙げてもらいました。
阿部知事:「寛容と革新、で書かせていただきました」「寛容というキーワードで、すべての人たちにとって暮らしやすい長野県を作っていきたいなと」

2024年、およそ半世紀ぶりに人口が200万人を下回った長野県。
25年後には160万人を割り、高齢化率は4割以上、少子化も加速すると推計されています。

こうした現状から12月に発足したのが、行政や民間の垣根を越えて人口減少問題に取り組もうという「県民会議」。
目指すべき方向性をまとめた「信州未来共創戦略」にも「寛容性」が盛り込まれています。
阿部知事:「若者、女性がどんどん流出してしまったり、なかなか戻ってきてもらえない」「男女間の固定的な役割分担意識だったり格差の解消だったり、どうしても若い人たちの発言力が社会の中で小さいところがあるので、すべての人たちがしっかり発言して社会を変えていけるような地域を作ったり、そういう意味で寛容性が高い長野県にしていきたいということが一つあります」
知事は人口減少に伴う喫緊の課題は人手不足と指摘。
一方で、この状況を「逆手に取る」戦略を描きます。
阿部知事:「いままでなかなか働きたくても働けなかった高齢者や障がい者、女性、こうした方々で希望される方の労働参加がもっと進められるようにしていきたいと思っていますし、AIとかロボットの時代になっていますので、省力化投資を促進することで、生産性の高い良い産業を作っていきたいと思っています」

知事が挙げたもう一つのキーワードは「革新」です。
阿部知事:「社会が大きく変化する中で、待ちの姿勢や現状維持では社会の発展から取り残されてしまう」「産業分野だったり社会のあり方だったり、新しいものを作っていく、新しい当たり前を創造していく」
一方、災害対策も県政課題の一つです。
2024年の能登半島地震では多くの孤立集落が発生。
知事は「長野県でも同じような状況が想定される」とします。
阿部知事:「いま改めて孤立可能性がある集落の把握をさせてきていただいていますし、通信手段の確保や、いざ道路が途絶された時の緊急的に啓開する道路の見直し、こうしたことで孤立を防ぐ、あるいは孤立した時もできるだけ早く対応できる取り組みを進めてまいります」














