能登半島地震 まもなく1年

加藤キャスター:
今、能登の方々が抱えている課題について、被災地に何度も足を運んでいる北陸学院大学の田中純一教授は、まず「公費解体の遅れ」という点で、住宅の建て直しや修繕ができず生活の見通しがたたないということを挙げています。

さらに、「被災者の高齢化」という点で、仮設住宅などで暮らす高齢者は長期化による体調面の不安があるそうです。

それに加えて、「地元を離れてしまった人が再び戻って生活できるように、教育や医療なども充実させていく必要がある」と指摘しています。

井上キャスター:
既に小学校レベルでは教育格差が出始めていて、リモートができるところとそうでないところの子どもの習熟度は大きく変わってきているというデータもあります。

自治体の長によっては集団移転を考えているところもあります。地域によって、進められるのか厳しいのかということで、これは政治の力が関わってくると思います。自治体や国が、そういう話も進めていかないと、全く変わってないところもありますから。

ホランキャスター:
地震だけではなく、豪雨被害で追い打ちをかけられた地域もあるかもしれませんが、やはりインフラだけではなく、医療や教育という社会インフラも網のように戻ってこないと、生活を戻すことへのハードルが非常に高いと思います。

国や自治体がどう思っているのかが県民の皆さんに伝わると、少しはほっとできる瞬間もあるのかなとは思います。

井上キャスター:
率直なところ、未だに水を思うように使えない地域が今の日本にあるという現実には、私達もしっかりと向き合っていかなければいけないと感じます。