2022年10月から変わる男性の育休制度。子育てをする上で色々とメリットがありそうですが、男性の育児参加はどのように変わっていくのでしょうか?
「育休は取得しづらい」「パタニティハラスメントがある」といった声もある中、男性の育休取得に向けて改善策を進めた企業も。詳しくみていきます。

■10月から変わる「産後パパ育休」 計4回の育休取得可能に


南波雅俊キャスター:
これまで、まず母親は出生してから出生後8週まで産休を取ることができます。そのあと育休に入っていくという形です。
では男性はどうなのかというと、まず出生後8週までで1回、そして8週以降に1回と、つまりは2回しか取るタイミングはなかった。出生後から出生後8週目以降続けてずっと取ることはできるんですけど、回数としては2回までということだったんですが、これがまず変わっていきます。


出生後8週までというところでは、10月から産後パパ育休という制度ができたことによって2度取ることができるようになります。ただ、これまでは8週全部一度に取ることはできたんでが、合わせて4週までという形に期間自体は縮小されていきます。

さらに、8週経った後も変わります。分割して2回取得することができるようになったんです。ですから、タイミングとしては計4回と細かく取ることができるようになったので、忙しい時期に合わせて育休を取得するということもできるようになりました。


また母親の育休に関しても、1回ではなくて2回取ることができるので、それぞれのタイミングに合わせて取りやすくなったという状況があります。変わっていくのにはこういった背景もあるんです。


育児休業の取得率ですが、厚労省の資料によると、男性に関しては13.97%と低い割合で推移している。女性は85.1%取れてはいるんですけれども、やはり約5割が出産や育児によって退職をする。こういったことも減らしていくために男性をもっとサポートできるような制度にしていこうという狙いもありそうなんです。

井上貴博キャスター:
もう今、学生さんの意識からしても給料の高い企業というよりも、有給とか育休とか産休をしっかり取れる企業の方がプライオリティが高いという方向になってますね。

スポーツ心理学者(博士)田中ウルヴェ京さん:
本当に大事なことですよね。休むっていう表現が、私は違和感があって、休むじゃなくて違うライフスタイルを大切にするって意味ですから。それは男性も女性も、育児をやることによって色んな人間成長もできるし、色んなその人にとって良いこと、良いことってのは大変なことをやるっていう良いこともあるし、人ってこんなふうに育っていくんだというプロセスも大事でしょうし。
プライベートをやることは、実は仕事の面でもとても有効なんだみたいなことが当たり前になるといいですよね。休んでない、からね。

ホラン千秋キャスター:
確かに仕事は休んでも、今度は母親業、父親業っていう別の仕事がありますので、会社に来て仕事をするっていう仕事でなかったとしても、どっちにしても働いてるっていうくらい大変ですからね。

田中ウルヴェ京さん:
パパもママもなったら、それこそ皆さん人間を育てるってすごいことなんだって、それって本当に大事な仕事よりももっと大切。でも、仕事が大切な方だったら仕事と同じぐらい大切だなって思えますものね。

南波キャスター:
では日本における男性の育休が浸透していくのか、課題も含めて現状を見ていきたいと思います。