事故当時高校生だった松本さんの長女も、現在の胸の内を教えてくれました。

松本さんの長女(事故当時高校生)
「正直、12年経っても事故が現実だったとは思えていないので、未だに父が死んだ実感はありません。最初の数年は玄関が開く音がすると、『あ、帰ってきた』と無意識に思ったこともありました。

もう二度と会えないんだと頭で分かっていても、なぜかまた会えるような気がしているので、やっぱり私は父が死んだことを12年経った今でも受け入れられていないのだと思います。認めたくないという感覚ではなく、本当にそれが現実だったと理解できていない感覚です。

周りはもう12年経つんだね、と言うけれど自分にとって12年は一瞬でした。事故の日のこと、病院に駆けつけた時に見た光景やその時に自分が抱いた気持ちなどは今でも昨日のことのように思い出せます」

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