インフラ復旧の遅れも顕著に
【住民が感じる被災地の課題】③インフラ復旧
生活に不可欠な「インフラ」の復旧。
能登の大動脈、のと里山海道や国道249号は、大雪に備え除雪が円滑に行えるよう工事が進められています。
また、被災地では17日の時点でおよそ320世帯で未だ電気を利用できない状況が続いています。

北陸電力送配電によりますと、地震で被害を受けた電柱はおよそ4500本で、このうちおよそ3000本は建て替える必要があります。
奥能登では、ひと月に30本から40本のペースで作業が進められ、17日の時点で710本の建て替えが完了しました。一方、電柱は道路や住民の敷地に建てることが多く、被災地では道路の復旧が完了していない地域も多くあるため、工事は長期化が見込まれています。
2023年、奥能登では大雪により大規模な停電も発生しました。
北陸電力送配電では倒木による停電を防ぐため、電線近くの木を伐採するなど雪害への備えも急いでいます。
公費解体では進捗率のデータだけを見ると、着実に進んでいるようにも感じますが、被災地に暮らす住民の思いとは少しずれが生じています。
共同通信が行った住民のアンケートでは被災地に対する社会の関心が薄れていると感じている人が61%に上っています。

未だ多くの課題が残る被災地で、住民らは地震から1年が経とうとする中不安な日々を過ごしています。