長崎市の「端島(軍艦島)」は世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産としても知られています。しかし、無人島のまま風雨にさらされ続ける中、建物の倒壊だけでなく、島自体が崩壊する危険性が指摘されています。島を後世に残すため、技術者たちによる前例のない保全工事が水面下で進められています。

閉山50年、無人の島に迫る危機

かつて炭鉱の島として栄えた端島。岩礁の周りを埋め立てて造られた人工島で、ことしで閉山から50年が経ちました。無人島となった今、日本の近代化の歴史、それを支えた人々の営みがあったことを静かに伝え続けています。

しかし、無人島のまま風雨にさらされ続ける端島は建物の倒壊が進んでおり、島の形は刻一刻と変わっている現状です。

そして今、島自体の崩壊につながりかねないもう一つの危機が迫っています。その場所は、人の目が届かない海の中ー。

水面下に潜む致命的な脅威

これは、ことし撮影された端島の海中の映像です。(「画像を見る」から確認できます)

島の土台となる「護岸」に、ところどころ穴があいているのです。