■「基本的に感謝して喜んで献金している」から「被害」とは思っていない
それではそれ以外のメディア様のご質問をここからお受けいたします。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
まず、この会見の進行の仕方がなぜ新聞社と通信社が最初に先行して、そういうことをやるのかというのは私は全くわからないですけれども。私達が、テレビ報道の立場から、被害者、信者、元信者の方とか、被害の実態を取材した実感と、勅使河原さんがおっしゃっていた、今後の改革と称するものの方向というのは、あまりにも落差がありすぎて、頭がクラクラする思いです。一体何を考えてるんだと思います。最初に謝罪をされましたが、その中に実際に過去の教団の加害行為によって、ひどい目に遭った人に対する謝罪っていうのはなかったじゃないですか。
「マスメディアの報道を通じてご迷惑をおかけしたことに対してお詫びする」それから「国会議員がまるでメディアから詰問されるような事態になったことについて、申し訳ない思いである」と。実際に被害を被った方たちに対して、なぜ謝らないんですか。
実際に私達が取材をして、そこに届いてる声って悲惨ですよ。悲惨であるからこそ、一番最初に冒頭におっしゃったような山上容疑者のような事件が起きたわけじゃないですか。そのことについての真摯な反省というのはどこにあるんですか。そのことをまず申し上げておきます。
具体的な質問はですね、過度な献金というふうにおっしゃいましたけど、その「過度だ」ということについての判断は、どういう基準によって誰がやるんですか。それをまずお答えください。誰がやるんですか。
勅使河原秀行本部長:
各教会ですね。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
誰がやるんですか。
勅使河原秀行本部長:
教会長ないしはスタッフってことになります。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
となるとですね、つまり内輪でやるわけですよ。「過度」っていうのはある種の尺度が客観的な尺度がないとわからない。今、生活が圧迫されるようなことがない信者の方は、生活がどうなろうと、さっき「献金は聖なるもの」というふうにおっしゃってたじゃないですか。
そういう宗教的な理念に基づくと、生活が圧迫されてもここは献金しなきゃいけないと思うような信者の方がいらっしゃっても不思議じゃないですよ。
実際そういうことがあるわけですから、取材でもそういうことが浮かび上がってきてるわけですから、誰がその内部でそういうことをやっていったいどれだけの効果があるんですか。お答えください。
勅使河原秀行本部長:
それに関して、まず「被害」という言葉から、ちょっと考えてみたいと思うんですけれども。例えば、私も信者なわけですよね。私も献金をするわけですけれども、私は別に被害を受けたとは思っていないです。
そしてほとんどの家庭連合の信者は、現役信者の方々、国内だけでも活動信徒でもう10万近くいる方々が感謝して捧げて、また日常の生活を送っているわけです。
ところで「被害」とおっしゃる方の中に、昔霊感商法の被害ということで、拉致監禁という問題がありました。そこで、私も無縁でありませんけれども、拉致監禁被害ということで、要するに、どこにも逃げられないような立場の中で、長期間にわたって、社会生活も送れないような状況にして監禁・説得を行って、その後その先に何があるかというと、最後もう出られないというところで、例えば考え方を改めたという場合にその証拠として家庭連合を訴えろと。
そこで被害、いわゆる弁護士という方々が出てきて、その方々が家庭でも訴える。当時、感謝して捧げてたものが、何か騙されたことで「あなたも騙されてるんだ」ということを何度も何度も言われたときには、そうなのかなと。そういう場合もあるんじゃないでしょうか?もちろんこれはケースバイケースですから、私は今のTBSさんが具体的に取材した方々の、お一人お一人にお会いして、その話を聞いてみないと確かなことはわかりませんけれども、そういう方々が大勢いることも事実だと私は聞いております。
いずれにせよ、宗教ですから、やっぱり私達は基本的にそれを感謝して喜んでやってるわけですね。今はそうでないという方がいらっしゃるならば、その事情を1人1人の話をよく聞いてみないと、私には判断できません。
福本弁護士:
ちょっとよろしいでしょうか?私は献金返金裁判等についてもかなり関わってきております。確かに敗訴してそれに応じて支払いをした、あるいは和解した件がたくさんあります。
その中で確かに今、勅使河原が言ったような案件もあります。ただそうでないものもあるんです。ですから、私は裁判で負けたものについては真摯にそれは謝罪をすべきだなと考えております。
司会:
申し訳ありません。主張を交換する場ではないので、ご質問だけご質問だけお願いいたします
金平キャスター:
質問だけしています。
■「宗教団体が自分の政治信条を主張することは何ら問題ないはず」
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
安倍元総理の国葬が5日後に控えるこのタイミングで、この会見がなされたということで非常にいろいろなことを考えさせられるんですが、実は安倍元総理の国葬を巡っては今国論が非常に分かれています。
ご承知の通り、教会として、教団としては、この国葬が行われることについて、あってほしい事柄なのか、それともあって欲しくない事柄なのか、どちらともいえないのかってことについてお聞きしたい。
勅使河原秀行本部長:
まず家庭連合として正式な見解は確か出ていないし、議論もされていないかと思います。したがって、私の考えで言うしかないんですけれども、私は個人的に安倍元総理を大変尊敬しておりました。自由で開かれたアジア太平洋構想というのは、歴史的に見ても日本がその内容を打ち出して、そしてアジアを主導したという点においても、まさに偉大な政治家であったと私は思っております。
そういう点においては、丁重に国を挙げて葬儀をするということに、私は賛成です。私個人の意見としてはですね
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
私は実は札幌から戻ってきたばかりなんですが、国論のわかれている反対論の中に、安倍元首相と教団との関係を知ってこれは「反対だ」というような声があります。実際に安倍元総理が教団の票を選挙において割り振りをして、当選なさった例っていうのを証言なさった国会議員の方もいらっしゃいます。そういうことを踏まえて、先ほどおっしゃっていたような国会議員が今メディアから詰問されてるような状況について申し訳ないというような、さっきおっしゃってましたようですけれども、こういう国民の声について、反対論の根拠として、教団と政治との関わりみたいなことを重視する動きがあるということについては、教団としてはどう考えてらっしゃいますか。
勅使河原秀行本部長:
教団としてという返事になるかどうかわかりませんけれども、そもそも宗教団体が自分の政治信条を主張することは何ら問題ないはずだと考えています。従いまして、私達も私達の考えに合う政治信条を持った政治家を信徒さんたちが応援するということは、当然あっていいことじゃないかと思います。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
今政治家の方は、政府・政府与党も含めて「教団との関係を今後は一切断つ」っておっしゃってるんですよ。
勅使河原秀行本部長:
誠に残念なことだと思います。これは先ほども申し上げましたように、例えば霊感商法が今でも行われているかのような報道、そしてそれを主導していると思える左翼弁護士の方々、そういった方々の影響が多分にこの日本国民の皆様をミスリードしてるんじゃないかというのが私の意見です。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
メディアについてもそういうふうにおっしゃってるんですか。
勅使河原秀行本部長:
先ほどのフリップでお見せしました通り、霊感商法被害として毎年1500件前後の数字がありましたけれども、何度も言いますように私の理解では、もうほとんど、一件もないんじゃないかというのが私の理解でありますから、実際のところ先ほどのパーセンテージを見ても70%~80%は少なくとも私達と関係ないものが表示されていました。
福本弁護士:
今の点補足しますが、2009年にコンプライアンス宣言を出していまして、信者が経営する会社における物販活動というのは開運商法ですけども、これについては一切なくなってます。これは間違いありません。
これ以降に霊感商法だと言って統一教会を訴えて、損害賠償を求めたものは一切ありません。それ以前のものは2009年以降に来たものはあるけども、それ以降のものは、この13年間ありません。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
ならば、なぜ7月8日のようなことが起きたんですか。
福本弁護士:
よろしいですか、あの事件のお母さんが献金されたのは1990年代です。
90年代です。それが20年以上を経て、それが山上容疑者の恨みとしてあのような形になったわけでありますけども、90年代の話であってコンプライアンス宣言以前のはるか以前の問題でございます。もう切ってください。
■「宗教として尊敬と信頼を受けるようなものに変わっていかないといけないということを真剣に議論」
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
申し訳ないんですが、今日、福本弁護士が出てくると思わなかったんですが、福本さんは信者であって長年、顧問弁護士でいらっしゃいますよね。これまでも旧統一教会絡みの訴訟にたくさん関わってこられたというのは事実ですよね?
福本弁護士:
事実です。
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
今までの改革と称するものを聞いていて、過去の自分たちの行いに対する真摯な反省の上に立った改革というふうに私は全く聞こえませんでした。むしろ今、政府が被害対策の取り組みをやったり、あるいはメディアの追及が激しくなったりしたことに対しての組織防衛の動きとしてしか見えない。
なぜならば、第三者を全く入れてないからです。内輪でつまり組織防衛のために生き残るような、そういう見られ方をするということについてはどう考えますか。勅使河原さん。
勅使河原秀行本部長:
私は今の、すいませんお名前ちょっと…
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
金平です。
勅使河原秀行本部長:
金平さんのご意見は1つの意見として、十分参考にしたいと思います。いずれにしても、今回私達がやろうとしてるのは、口先三寸で何か今の急場をしのぐような、そういう意味ではなくて本当の意味で、宗教として尊敬と信頼を受けるようなものに変わっていかないといけないということを真剣に議論した結果ですから、もちろん過去のことがあって、そんなことは信じられないということを思われているんだとは思いますが、それはこれからの具体的な実際のあり方をやっぱり見ていっていただくしかないと・・・
TBS「報道特集」金平茂紀キャスター:
実例を踏まえて申し上げてるんですよ。北海道から沖縄まで回って、実際に信者の方の行政書士の方がいらっしゃったり、弁護士の方がいらっしゃったり、そういう方の活動も踏まえてるから申し上げてるんですけれども、僕1人になっちゃうと申し訳ないんで、ここで。