「おじが党費の肩代わりをしたことにしよう」口裏合わせを頼んだ実態も

音声データからは、党費の支払いを巡り、田畑議員が支援者に口裏合わせを頼んだ実態も浮かび上がった。

田畑裕明 衆議院議員(音声データ)
「申し訳ないけどポケットマネーで、名前もちょっと違う名前になっとったんだって言い切ってもらうしか、それしかないんだよね」

田畑議員は幽霊党員の党費について、この支援者が支払っていないにもかかわらず、支払ったことにしてほしいと頼んだ。

Q.それ聞いた時はどう思いました?

支援者
「いやびっくりしましたし、正直に関わりたくないっていうことを本人には伝えました」

支援者が断ると、数時間後にまた田畑議員が電話をしてきて、こう説明した。

田畑裕明 衆議院議員(音声データ)
「会社からさ、献金をいただいとるねか。(会社名)から」

支援者(音声データ)
「うんうん」

田畑裕明 衆議院議員(音声データ)
「そのお金をこの党費にも充てさせてもらっとったんやちゃ。だから皆さん方は一人一人お金出しとらんがだけど、こちらは会社からいただいたのは党費として預かったという解釈で、党費を納めとったわけやちゃ」

企業献金を幽霊党員分の党費の支払いに充てて、田畑議員側が肩代わりしていたと説明した。企業献金は田畑議員が代表を務める政党支部に振り込まれ、収支報告書の収入の欄には「寄付」と記されていた。

しかし、問題があった。支出の欄に「党費」の記載がないのだ。これでは政治資金規正法に違反する可能性がある。田畑議員は…。

田畑裕明 衆議院議員(音声データ)
「善意の別の第三者の方が全額負担してくれてたんだっていうことにしようと思う。(支援者の名前)じゃなくてね」 

この善意の第三者とは、4年前に亡くなった田畑議員のおじのことだ。支援者ではなく、おじが幽霊党員分の党費を支払っていたことにするという。

田畑裕明 衆議院議員(音声データ)
「事務所として(おじの名前)おじさんに相談したところ(党費が)払えんというか、なかなか難しいがならば俺が面倒見てやるよっていって、払っていただいたという流れを言おうかなと思うんです。対外的には。今初めて言っとるんだけど」

田畑議員は、対外的には、おじが党費の肩代わりをしたことにしようと話した。支援者にこの時のことを尋ねると…。

支援者
「まあとんでもない話だと思いましたね。国民とか県民の代表として出てる政治家が、そんなことをよく言えたもんだなと」