誰でも一目でわかる “プレミア紙幣” の見分け方

紙幣の記番号は、頭と末尾のアルファベット2文字が6桁の数字をはさむ形で構成されています(旧紙幣の場合は、頭のアルファベットは1〜2文字、末尾は1文字)。

大事なのは、アルファベットと数字の組み合わせ。その組み合わせが珍しいほど、プレミア紙幣としての価値は高くなります。

“最初期に刷られた紙幣” 「AA券」の若い数字が最もプレミア

そもそもアルファベットと数字の組み合わせが示すもの。それは「製造順」です。

新紙幣の場合、アルファベットは「AA - AA」から、数字は「000001」からはじまり、「900000」まで数字が一周すると次のアルファベットに進んでいきます。

製造順で番号が決まるとなると、当然人気となってくるのが…

バイセル有楽町交通会館店 ストアマネジャー・村上禎明さん
「“最初期” に刷られたものが最もプレミアになります」

最初期に刷られたもの、つまり「AA - AA」で挟まれたものは「AA券」と呼ばれ、その中でも特に数字が若いものは、より初期に刷られたことを示すので、コレクターの間で非常に人気が高いそう。

「例えば新1万円札のAA券で数字が2桁台のもの(000012 や 000098 など)ですと、6〜7万円ほどになるかと。この数字が若ければ若いほど価格も高くなっていきます」
(買取価格は全て状態の良い紙幣の場合。以下同様)

では、もしAA券の「000001」を見つけられたら、いったいいくらで買い取っていただけるのでしょうか?

「AA券の000001は貨幣博物館に寄贈されるので、市場には流通しないんです。ただ、もしAA券の1桁台が見つかったら、旧紙幣の1万円札では60万円ほどになると言われていました。新紙幣の場合、まだ市場に出回っていないので確実なことは言えないんですけど、50万円はくだらないと思います」

そうはいっても、この世に100枚も出回らないAA券の1桁・2桁。自分の手元に届くわけがないと思ったみなさんに朗報です。

「新紙幣の場合、(1000円札、5000円札、1万円札を問わず)AA券の3桁台から5桁台までなら数万円ほどの値がつく見込みがあります

5桁台まで売れるとなると、対象となるのは9万9999枚。紙幣3種類を合わせれば、ざっと30万枚です。プレミア紙幣の中で、おそらく最も手に入る可能性が高いのがAA券の5桁以下なので、まずは前後のアルファベットに注目して探してみてください。

ゾロ目、階段、キリ番… 数字が特徴的なものもプレミアに

そして、AA券の若い番号以外にもプレミア価値がつくものがあります。今度はアルファベットはなんでもOK。大事なのは数字だけです。

まずはゾロ目。「111111」のように、6桁の数字全てが揃っている場合です。特に縁起がいいとされる、1、7、8のぞろ目は人気が高いそう。

「新紙幣の場合、ゾロ目の1万円札は高いと2万円ほどに。発行枚数の少ない5000円札は4~5万円ほどの値がつくかと」

例えば今年度だと、各紙幣の発行枚数は
・1万円札 18億3000万枚
・5000円札 2億1000万枚
・1000円札 9億1000万枚
となっており、1万円札が最も多く、5000円札が最も少なくなっています。

そして当然、発行枚数の少ないものほど、ゾロ目のような特徴的な数字を持った紙幣の枚数も少なくなるので、それが買取価格にも反映されるようです。

7のゾロ目の旧1万円札

ゾロ目の次に値が付くのは「階段」と呼ばれる番号で、「012345」や「987654」のように、数字が連続していることが特徴。こちらも紙幣によって数万円程度の値がつくそうです。

「階段」の新1万円札。バイセルでは1万5000円で買い取られた

他にも、「キリ番」と呼ばれる下5桁が「0」でそろっているものも人気。特に、各アルファベットで最初と最後のキリ番である、「100000」と「900000」の人気が高いそうです。

新1万円札の買取価格まとめ。1000円札と5000円札の買取価格は記事の最後に