コロナ禍で見えてきた課題 「来るのを待つ」のではなく「働きかける」

金子小児科・金子淳子院長
「それまでと全く違う光景が目の前にやってきて、いつも来たことのない人たちが、行列を作ってお弁当を待つ姿だったんです。こういうみんにゃ食堂のようなにぎやかなかたちでは来ることが出来ない人がいるということに気がつきました」
食事を必要としている人のなかには、遠慮があったり、大勢の人といるのが苦手だったりと、さまざまな理由で子ども食堂に訪れることをためらう人もいました。
金子院長は「来るのを待つ」のではなく、「働きかける」ことが必要だと考えました。
困難を抱える子育て世帯が孤立しないよう支援する国の事業で始めた「うべおたすけまんぷく便」では市と連携し、困窮度の高い家庭に対して食材を届ける活動に直接関わりました。その中でいろいろな状況の子どもたちと出会い、必要なことが見えてきたそうです。
金子小児科・金子淳子・院長
「どこか拠点となるようなところが欲しい。そこにはいろんな機能、例えば子ども食堂もそこでやりたいし、食事の配食もしたいし、学習支援もしたいし、加えて宿泊出来るところ、いざというときに避難場所になるような場所が欲しい。自分自身の活動の目印というか指標になるような拠点が必要だなと思うようになって」