小児性犯罪 被害者と加害者の思い

5歳のときに性被害にあった柳谷さん。被害を公表してから加害者への治療についても学んだ。加藤さんともSNSで繋がった。

柳谷和美さん
「加害者がいなくなれば被害者がいなくなる。私と同じような凄く苦しい時間を味わう子どもがひとりでもいなくなったらいいなと」

2024年4月、ジャニー喜多川氏からの性被害を告発した元所属タレントらが開いたイベント。小児性犯罪の実態や性教育のあり方について話し合われた。

元ジャニーズJr. 二本樹顕理さん
「幼少期の成長段階から正しい知識を身につけることが、加害行為も被害も防ぐことができるというところで非常に重要なものだと感じました」

参加者の中に柳谷さんの姿があった。そして、会場には加藤さんの姿も。柳谷さんから加藤さんに声をかけた。SNSを通じてお互いのことを知ってはいたが、実際に会うのはこの日が初めてだ。

柳谷和美さん
「私はずっと加藤さんの勇気は凄いなと思っている。その決意が希望になると思います。先頭に立って。いろんな事件、性暴力だけじゃなくて、(加害者が)悪いと思っていないのが一番腹立つ」

加藤孝さん
「僕自身もそういう時期もあって、自分が変化したことを改めて認識して、あなた(加害者)も変われることを伝えるのが自分の役割だと思いました」

2人は相反する立場で被害者も加害者も生まない方法を考え続けている。

加藤孝さん
「加害経験者の立場でこういう場にいることが歓迎されることなのか、許されることなのかという不安があった。自分ができることはなんだろうということをもう一度考えたり、必要があれば行動したりすることをやっていこうと改めて勇気をもらいました」

加害者への憎しみを持ち続けてきた柳谷さんは…

柳谷和美さん
「加藤さんの姿は自分にとっての加害者にやってほしいことかもしれない。たぶん生きてはいないだろうけどね。性暴力の被害と加害を知ることで、その怖さとか悲惨さを知ることで、これからそれを無くしていくためにどうしたらいいのか。否定、批判、ダメ出しばっかりしていても何も進まない」