トランプ人事の特徴は 日本側にパイプなし?

日本からの直接投資を十分やっていることをうまくアピールできるかどうかというところ。まずトランプ政権の閣僚名簿が出そろった。

財務長官には投資ファンド経営者のスコット・ベッセント氏。商務長官にはイーロン・マスク氏が財務長官に押していた投資銀行CEOのハワード・ラトニック氏。そして通商代表部(USTR)代表には対中、関税引き上げ強硬派のグリア氏が指名されている。

――最終的に財務長官に決まったベッセント氏をどう見るか。

第一生命経済研究所 首席エコノミスト 熊野 英生氏:
基本的にはみんな忠臣、イエスマンだと思う。このベッセント氏はどちらかというと財政規律派だといわれて、歳出が野放図に増えるのを縮小しようという主張を持っているので長期金利は逆に下がる反応を示した人物。

――ベッセント氏の財務長官就任を機にアメリカの長期金利が低下している。この商務長官のラトニック氏と財務長官のポストを争ったということで、なかなか火種が残っているのではないかと思うし、商務長官にまわってもらったために、通商問題はラトニック氏が仕切るとトランプ氏が言っていて、通商代表部との兼ね合いもなかなか難しくて、内紛の種になりそうだ。