会長「名門の船井電機を終わらせるわけには絶対にいかない」

破産の申立書などによると、船井電機の債務超過は約117億円に上るとされています。でもなぜ、会社の存続を図る道ではなく、FUNAIブランドとともに会社が消えることになる破産手続きを選択するに至ったのでしょうか?

申し立てを行った取締役のもとを訪ねるも、話を聞くことはできませんでしたが、企業の信用調査をする会社の担当者は次のように語ります。

東京商工リサーチ情報部 山本浩司 部長
「違う経営者が“乗っ取り”のような形で入ってきて、創業家一族の方が『船井電機を守りたい』という思いから、どうやら破産の申請をされたようです」
前の社長から引き継ぎ、2024年9月に刷新された新体制で船井電機の会長に就任した元環境大臣の原田義昭氏は、準自己破産の申請について「当日まで知らなかった」と話します。

船井電機 原田義昭 会長
「(準自己破産に)びっくりしたのは事実。何としてもこの事態から事業再生にもっていかないといけない」
原田会長は、手続開始決定の取り消しを求めて即時抗告しました。
船井電機 原田義昭 会長
Q.船井電機に資産はまだある?
「それはまだ(あると)みている。破産という形でこの名門の船井電機を終わらせるわけには絶対にいかない」
原田会長は会社存続に向け、週明け、民事再生の申立書を提出する予定です。