今後は「有効期限切れ問題」が浮上?

期限に対応できていないシステム、医療機関、そして政治。しかし、マイナ保険証トラブルについて、愛知県保健医協会の荻野高敏理事長は、今後は「マイナ保険証の有効期限切れ問題」が浮上してくだろうと予測する。

マイナンバーカードの有効期限は10年、その中にある電子証明書の機能の有効期限が5年。この電子証明書の有効期限切れに気づかず、更新手続きをしないまま医療機関を受診しても、資格確認ができない事例がすでに起きていて、この先更に増えるというのだ。

2024年に更新が必要な人は1076万人、2025年には2768万人と、更新を忘れて有効期限が切れて資格確認できない人が急増する不安も残されているという。その時、医療現場はどうなるのか?

これまでは、国は大号令を出すばかりで煩雑な手続きなどは全て現場に任せてはいないか。少しでも現場の声に耳を傾けて欲しい。前大臣が先ほどご紹介したようなアンケート結果を「百害あって一利なし」と一蹴してしまうようでは、任された現場の不満は募るばかりだ。

取材:CBCテレビ解説委員 大石邦彦