「九州北部豪雨」後にイノシシ増加
猟師「水害が終わってからよ。水害が去って2年ぐらい経ってからやね。水害で山に人が行かんけん、それで増えて繁殖して。今まで柿も栗も人間がとりよったけど、誰もとらんけん、餌は豊富にあるし繁殖はボンボンするしそれで増えたんですね」

2017年7月の「九州北部豪雨」では、朝倉市の広い範囲で土砂崩れが発生。

山間部の道路は寸断され、立ち入ることのできない場所が今も残っています。
イノシシ駆除数5年で4割増加

朝倉市によりますと、2017年度には約700頭だったイノシシの駆除数が、2022年度には1000頭を超えていて農作物の被害額も増加傾向となっています。

平均で一度に4頭から5頭の子供を産む繁殖力旺盛なイノシシ。
野生鳥獣の生態に詳しい和田三生さんは「きちんと対策を取らなければ問題は解決しない」と話します。

農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー(株式会社三生代表取締役) 和田三生さん「数日前も僕は朝倉に行って浮羽の方から朝倉・杷木を見ますと結構崩れた跡があります。あれだけ崩れますとエサ場も限られますし生息も限られますから、当然人里に下りてくるわけですね」「イノシシは5月6月には出産しますよという、これをずっとやるわけですから、とらなければ増えるのは当然のこと、だから増える以上に捕獲する、その技術がない限りは解決しませんね」
過疎化や農家の高齢化で耕作放棄地が増える中、拡大しているイノシシの被害。
人間と野生動物が、どう共存していくのか模索が続いています。