浜岡原発の新たな津波対策などを報告するため、中部電力の林社長が11月21日、静岡県の鈴木知事を訪ねました。
林社長は再稼働の前提となる審査が次の段階に進んだとして、真摯に取り組んでいく考えを示しました。
<坪内明美記者>
「今、中部電力の林社長が知事室に入っていきます。これから、初めて知事と面談します」
中部電力の林欣吾社長は11月21日、鈴木知事に対して静岡県御前崎市の浜岡原子力発電所の現状などを報告しました。中部電力は、11月13日の原子力規制委員会で浜岡原発の「防波壁」の高さを現在の22メートルから28メートルまでかさ上げする方針を示しました。
一方、原子力規制委員会は中部電力の要請を受け、原子炉建屋などプラントの審査も並行して進める方針を決めました。
<中部電力 林欣吾社長>
「ここまで来るのに13年かかった。長い間、県民の皆さまにはかなりご心配をおかけしました。県民の皆さまにはちゃんと丁寧にお話をしていきます」
<鈴木康友知事>
「(原子力発電は)安全性の確保が一番なので、規制基準の適合性審査にしっかり対応いただき、一層の安全の確保に努めていただきたい」
また、防災訓練について中部電力と県が連携して取り組んでいくことを確認したということです。
<中部電力 林欣吾社長>
「一つの節目でありますので、今回の規制委員会との意見交換の報告をぜひ直接したくて参りました。審査の段階が一つステップアップ、前に進んだので、それに対して真摯に取り組んでいく」
林社長は再稼働の時期については「言える段階ではない」とした上で、御前崎市などとの対話を重ねていく考えを示しました。