個々では“技術力” 陣形は“コンパクト”に

――来シーズン以降、改善していかなければいけない、さらに良くしていかなければいけない課題の部分は?
“ゴール前”ですね。攻撃のゴール前はもっと点を取れなきゃいけないし、もっと失点を減らさなきゃいけないですね。

――もっと点を取るために必要なことはどんなことでしょうか?
アイデアとか、スピードとか、そして技術の問題ですね。そこを上げていく。アイデアのところは、こちらからもかなり提供できると思うんですけれども、それを生かすために技術とかスピードとか、それは、もう少し練習で個々を上げていくということですね。

――失点の部分に関してはいかがでしょうか?
ゴール前でやっぱり守れないですね。案外、守れているようなところもあるんですけども、回数としたら、人がいてもやられてしまうような場面がけっこうあるんですよね。そういうところは、やっぱり直していかなきゃならない。それからもっと言えば、そこまで持って来られちゃ駄目ですね。

――そこ(ゴール前)まで持って来られないためには、プレッシャーにきっちりと行くことですか?
そうですね。それから、もう少しラインを上げなきゃいけないですね。全体的なラインを上げなきゃいけないと思います。”コンパクト”にしなきゃいけないと思います。

――少し重複してしまうかもしれませんが、大木監督が目指してらっしゃる「喜んでもらう」「笑顔になってもらう」ということに対しての、今シーズンの到達度と言うのか、達成の度合いに関してはいかがでしょう?
良くないですよね。何%かと言われれば分からないですけども。何しろホームで勝てなかったですからね※。
やっぱりホームのお客さんが多いわけですから、そこで勝てないというのは、お客さんは喜んでくれないですよ。勝つのが当たり前で ”どうやって勝つかだ” っていつも言うんですけど。勝つのは大前提ですからね。それができないということは、もう全く…。申し訳なかったなという気持ちでいっぱいですね。
※ホーム19試合のうち4勝に留まった。

――そうした中で、来シーズンも指揮を執られることが決まっています。来シーズン、目指すところ、目指すことを教えて下さい。
同じですね。やっぱり勝ちに行くこと、その中でJ1を目指すこと。それは間違いないですね。

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大木武監督(63)
静岡県清水市(現在の静岡市)出身。現役時代は、現在の川崎フロンターレの前身である富士通サッカー部でプレー。母校・東京農業大学コーチとして指導者のキャリアをスタートさせ、各Jリーグクラブの育成組織でも指導。Jリーグのトップチームではヴァンフォーレ甲府、清水エスパルス、京都サンガF.C.、FC岐阜の監督を歴任。2008年から2010年には日本代表コーチ。選手育成に定評があり、テンポの良いパスで相手を崩す独特のサッカースタイルを構築する。
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