SNS上での情報の真偽は?
良原キャスター:
今回の選挙で次点となった稲村候補は開票後の会見で、知事選の争点について次のように振り返りました。

稲村和美氏
「候補者の資質や政策、そういったことを問う選挙というより、何を信じるかという非常に大きなテーマの選挙になった」

「“何と向かい合っているのか” 違和感があったのは事実。斎藤候補の言葉を借りると既得権益であったりと戦おうとした結果、不信任に至ったというストーリーと言いますか」
ホランキャスター:
今回の選挙だけではなく、大統領選など様々な場所で、これが大きなテーマになってきているような気がします。
社会学者 日本大学 西田亮介教授:
あくまでイメージに過ぎないわけですが、「既得権益」と「改革」という構図、フレームを作るといった選挙運動が増えている印象を持っています。
ただしそれが事実かどうかということについては十分精査しないとわからないということだと思います。

井上キャスター:
今回、結果的に斎藤前知事は多くの民意を得ることができました。今後、斎藤前知事はご自身を全否定していた議会と向き合うことになります。
その中で忘れてならないのは百条委員会で、最終報告がなされようとしている『元局長の自殺の原因』です。ここをいかに包み隠さずクリアにしていけるのか。そこが大変重要な肝だと思います。
社会学者 日本大学 西田亮介教授:
同時に、まだわかっていないということも重要だと思います。さらに司法の場で判決が確定したわけでもない大変曖昧な状況です。その中で多くの有権者たちは、意思決定を迫られる局面にあったのでネットを多く見てた。ということだったのでしょう。
松本眞 兵庫県尼崎市長:
今回、百条委員会の結果が出ていない中での選挙でした。実際に有権者に聞くと「何が真実かわからない」という声をたくさん聞きました。
ですので、今回の選挙は「よくわからないけど、政策を頑張っている斎藤前知事にもう1回頑張ってみたら」という評価になったと思います。
そういう意味で、メディアや有権者の皆さんが今後この何が真実かわからないというところを、どのように向き合っていくのか。それぞれのご判断になっていくのではないでしょうか。
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<プロフィール>
松本眞市長
兵庫県尼崎市長
県知事選では稲村候補を支援
西田亮介 さん
日本大学教授 専門は社会学
政治家の情報発信やネット選挙などを研究