桜島フェリーは昭和9年=1934年12月1日、民間が運営していた船を買収し、旧西桜島村の村営船として始まりました。1914年の大正噴火で壊滅的な被害を受けた住民生活を支えようと、開始当初は月に210回、1日あたり7便運航。

フェリーは市街地側にあった市場で商売をする住民の足となったほか、子どもたちの島外への通学も可能にし、学びの選択肢を広げました。
定期船の運航は桜島観光にも大きく貢献します。1941年、貨物自動車3台を乗せられる、日本初のカーフェリーが運航。

1960年に就航した第六櫻島丸は、それまでの木造ではなく鋼鉄製。大型バスを10台乗せられ、本格的に自動車を輸送できるようになりました。旅客定員は500人と輸送量は当初の3倍以上に。
1978年には夏の風物詩・納涼観光船がスタート。船の上は連日、にぎわいました。