本作は荻上監督のオリジナル脚本で、「ひっそりと暮らしたい」と無一文のような状態で、川べりの古いアパート「ハイツ ムコリッタ」に引っ越してきた孤独な男・山田(松山ケンイチ)が、図々しいほど距離感が近い隣の部屋の島田(ムロツヨシ)、夫に先立たれた大家の南(満島ひかり)、墓石の販売員の溝口(吉岡秀隆)と出会い、友達でも家族でもない、でも孤独ではない、新しい「つながり」の物語です。
舞台挨拶の冒頭、松山さんは“公開してお客さまに届ける日が来るまでが、僕たちの仕事だと思っています。この日を迎えられるまで、撮影が始まってから、ずいぶんかかってしまったんですけれども無事公開することができて、ホッとしています”と挨拶しました。
撮影シーンの思い出を聞かれ、共演者がそろってすき焼きを食べるシーンを挙げた吉岡さんは、“僕、すき焼きを食べていないんですよ。肉が食べられなくて…”と告白。‟僕はネギとしらたきだけしか食べてません。至近距離で松山さんがお肉を食べて、震えて白目をむく姿っていうのは本当にうらやましかったです。みんな美味しい、美味しいって言いましたけど、僕は全く食べてないよ”と悲しそうな表情で訴えました。
それを聞いたムロさんは、“僕が一番食べているというか、食べさせてもらったので、どのカットでもお肉も生卵もご飯も、ものすごく美味しかったです”と明かすと、吉岡さんは“美味しいしらたきとネギでした。それは味がしみ込んだ美味しいしらたきでしたよ”と恨み節。撮影時の記憶がよみがえってきたのか、ムロさんは“だからあんなに悲しそうな顔をされていたんですね”と話し、会場の笑いを誘っていました。
【担当:芸能情報ステーション】














