ロシア・ウクライナへはどんなアプローチが考えられる?
続いて、ロシアとウクライナはどうなるのか。大和大学の佐々木正明教授によりますと、共和党はウクライナに対して「クリミア半島などを諦めさせる」か「軍事支援を増強してロシア軍に勝利」、このどちらかをトランプ氏が選択するのがポイントになってくるのではないかということです。ウクライナ情勢や北朝鮮の脅威もトランプ氏の“交渉”で良い方向に向かう可能性があるという見解を示しています。
これについて村田教授は、クリミア半島は約10年前に占領され事実上ロシアに奪われてしまっているため、ウクライナが取り戻すことはできないだろうといいます。その上で、クリミア半島を公式に諦めるかどうかに関しては、公式には諦められなくても、事実上放棄する選択は十分あるのではないかということです。そして、軍事支援の増強でロシアに勝つことについては、なかなか難しいのではないかという見解を示しました。また、ヨーロッパがどこまでウクライナを支えられるかもポイントだといいます。
さらに村田教授は、北朝鮮軍がウクライナに行っている今、ウクライナの問題はアジアともリンクしているため、日本もひとごとみたいな話をしていてはいけないと警鐘を鳴らしました。
アメリカと北朝鮮の関係についてはどうなるのか。村田教授によりますと、以前トランプ氏が大統領として金正恩総書記に会いにいったときは、韓国が文政権で北朝鮮に寄りかかろうとしていたため、トランプ氏もそれに乗ったようですが、現在の尹政権は“日米韓で”と言っているため、韓国がぶれなければアメリカは北朝鮮に行ってもあまり効果がないのではないかということです。