弟の存在を隠していた兄の信介さん 今は二人三脚で

兄の太田信介さんは弟と「ギャラリー宏介」を立ち上げ全国で個展を開いています。

今年の春、ドラマのプロデューサーから「絵を描いてほしい」とオファーがありました。

太田信介さん「正直うれしかったですよ。ま、うれしい意味には何個かあるんですけど…当然、弟の宏介の事を知って頂けるっていう知名度のアップもあるんですけど。やっぱり、障がいのある人のきょうだいの思いについて、全く障がいの「しょ」もわからない人たちが考える機会があるっていうのは大チャンスだなっていうふうに思っています」

信介さんは、障がいあるきょうだいの事で悩んでいる人々をサポートする為、2018年「福岡きょうだい会」を立ち上げました。

今では公私ともバディーとなった太田兄弟ですが、若い頃信介さんは、弟の存在を友人に隠していました。

太田信介さん「説明をしてどう言うふうに思われるのかが怖かったと思います。食堂でワイワイワイワイとかお酒を飲みながらワイワイワイワイしてるのに『実はアノ弟が障がいがあってさ』ってなった時にチーンってなったりとかするんじゃないかなとか」

そんな信介さんの気持ちが変化したのは就職後のことでした。

太田信介さん「管理職をしてて凄いプレッシャーの中家に帰ってきた時に、なんか弟の絵を通じて『ちっちゃい事気にしなくて良いよ』って言ってるような気がしたんですね。自然と涙が出た時に『あ、弟の絵ってこう言う風な感情をさせるんだな』ということが初めて分かって、いずれ一緒に起業しようって決めました」