割り箸は水平に、利き手が下になるよう持つべし!

「割り箸をきれいに割るためには、とある“力”のバランスに注意しなくてはなりません。まずは割り箸を、利き手が下になるようにし、水平に持ちましょう

──さっそく実際にやってみます。自分は右利きなので右手が下、左手が上ですね。

利き手が下になるようにし、水平に持つ
利き手が下になるようにし、水平に持つ

「次に、割り箸の先端から指3本分くらいの位置を、反対の手で少しずつ上に引っ張ります。1、2、3、4、5…と数えるイメージで、ゆっくり静かに割るのがコツです」

──これだけ割り箸と真剣に向き合うのは初めてで緊張しますが、左手を恐る恐る持ち上げてみると…おお!確かに、ここ最近で一番きれいに割れました!どのような仕組みなのでしょうか?

右手前がきれいに割れた箸、左奥が失敗した箸
右手前がきれいに割れた箸、左奥が失敗した箸

「物体が外部から力を受けると、内部に『応力』というものが生じます。割り箸を割るときは、箸の股(割れ目)から応力が発生し始め、それが根元(持ち手側)までだんだん伝わっていく結果、二つに割れるわけですね。

きれいに割れるかどうかは、2本の箸の間を応力がまっすぐ水平に進むことができたか、それとも2本のどちらか片方に傾いてしまったかで決まります」

先端から指3本分くらいの位置を、反対の手で少しずつ上に引っ張る
先端から指3本分くらいの位置を、反対の手で少しずつ上に引っ張る

──「応力」と聞いた途端、割り箸を割るだけの日常動作が、なんだか一気に奥深く思えてきました…。もう少し詳しく教えていただけますか?