■“まだ症状あるのに”出社… 療養期間短縮で広がる波紋

山形アナウンサー:
ここのところ新型コロナの感染状況は落ち着いていますが、感染再拡大はないのか、また医療のひっ迫を防ぐことができるのか、少し不安要素も出てきました。療養期間が短縮されたことにより、様々な問題も出てきています。

政府が決定した感染者の自宅療養期間の短縮に対してネット上では不安の声が広がっています。

SNSの書き込み:
「療養期間が短縮されて出社可能ですが、咳が治まるか不安です。会社でゲホゲホされたらイヤでしょ」
「職場から出勤してほしいと電話が掛かってきた。倦怠感がすごかったのに…」

政府は9月7日の新型コロナ感染症対策アドバイザリーボードで、療養期間について、▼症状がある人は10日間→7日間に、▼症状がない人は7日間→5日間に短縮すると発表しました。

しかし、症状が残っている人の中には復帰後、周りに迷惑をかけないか心配になる人もいます。厚労省の専門家組織の会合に提出された資料によりますと、発症後ウイルスが検出される人の割合は、▼療養期間を見直す前の11日目では3.6%だったのに対し、▼見直し後の8日目では16%に増加しています。

厚労省は症状がある場合には療養することを求めていますが、“療養者任せ”ともいえる対応に、今後混乱が広がることも予想されます。

コロナ分科会 尾身茂 会長(9月8日)
「緩和に伴うリスクがあるということを、しっかり一般市民にも国が明確なメッセージを出す必要がある」