海上自衛隊の輸送艦「しもきた」です。この船の中で、海上輸送群の要員となる陸上自衛隊員が勤務しています。
艦内での勤務の様子が報道陣に公開されました。ここでも陸と海の隊員が一緒に任務に当たっています。調理室にはことし3月に着任した陸上自衛隊員がいました。
調理担当の陸自隊員
「本日のメインはハンバーグを作っています。またサラダ、揚げ物でフライドポテトの付け合わせ、ポテトサラダ、ジェノベーゼ・スパゲティですね。ガーリックスープ、デザートにフルーチェを用意しております」
海上では娯楽が乏しく食事がより重視されます。鮮度が落ちやすい食材から先に使うように献立を考えることも大事だといいます。
艦橋のそばには、双眼鏡を使って見張りをする隊員の姿がありました。
窪田翔 2等陸曹(40)
「左、私の視界内に見える船の情報を艦長、航海長の方にこれを通じて伝達してるところです。海に出たらちょっと実戦感覚ってところが多くて、常にちょっと緊張感、陸自よりは高いなっていうふうには感じます」
制御室では、モニターに目を光らせエンジンなどの機械全般を管理します。
宮原啓 2等陸尉(28)
「陸上自衛隊のその輸送するっていうのとは、また根本的に違って、知識も必要になるし、新たに勉強も必要になるし」
船の操縦に欠かせない方位を読み取るのは、2等陸尉の 小泉春菜 さん、27歳。呉基地に着任して2年目です。
小泉春菜 2等陸尉(27)
「陸上自衛官がしっかり船を運航できるんだぞといったところを見せつけるわけではないですけど、国民の皆様に安心していただければ」
海上輸送群の要員になることを自ら志願したという小泉さん。その任務は決して容易ではありません。