対抗馬は立憲の新人女性候補
「大物議員が立候補している選挙区ですが、勝てるチャンスがあります。みなさんの力をどうか貸してください」
座間市のショッピングモール前でそう訴えたのは立憲の新人・大塚小百合氏(44)だ。初の国政選挙で、自民党のベテラン議員に立ち向かった。大塚氏は老人ホームの施設長を務めたほか、2児の母でもある。「福祉のプロとして、子育て世代の一人として、有権者にわかりやすい言葉で政策を訴えたい」と語り、課題である「知名度不足」をカバーするために、自転車で選挙区を駆け巡った。戦いを進める中で大塚氏が強調したのは、甘利氏との違いだった。「自民党の政治とカネの問題は見過ごすことはできないが、演説では裏金批判より、他の候補と違いが際立つ福祉、子育て、女性活躍に時間を割くようにしていた」という。選挙戦終盤には立憲支持層だけでなく、裏金批判に食傷気味の有権者や子育て世代などの無党派層を取り込んでいった。
