秋の行楽シーズンには多くの観光客が訪れる京都・嵐山。実は今、趣ある風景に似つかわしくない建物が渡月橋のすぐ近くで放置されていて、近隣住民らが憤っています。

嵐山・渡月橋のすぐ近くに放置された建物

 9月4日、京都の観光地・嵐山で近隣住民ら約100人が清掃活動を行っていました。美しい景観を守りたいという強い思いがあります。
 近くでカフェを営む吉田憲司さん(68)の怒りの矛先は、渡月橋の目と鼻の先、観光客が行き来する川沿いの建物です。
 取材班が建物に近づいてみました。

 (記者リポート)
 「網で中が見えるようになっていまして、草がかなり高く、自分の背よりも高いくらい草が生えています。発泡スチロールでしょうか、無惨な状態で散乱していまして、嵐山とは思えないような光景が広がっています」

 建物の一部に屋根はなく、周りは網で覆われています。一見、日本庭園のようにも見えますが、現在は草が生い茂っていて、長い間放置されているようです。

 (近くでカフェを経営 吉田憲司さん)
 「ほんまに見てくれが悪いので、(放置されてもうすぐ)3年ですけど、阪急の駅から降りてこられてパッと渡月橋が見渡せる場所なんで、何かに利用されるんだったらいいんですけど、このまま放っておかれるのはどうかなと思う」

 嵐山を訪れた観光客からは次のような声が聞かれました。

 (観光客)
 「(Q後ろの建物は何だと思う?)え、これ!?いや、さっぱり。屋根もないし」
 「わからないですね」
 「2週間くらい前にも(旅行に来て)散歩して、これなんだろうと思って見ていた。景観がね、あんまり…」